痛みを鎮痛する薬としてモルヒネがあります。このモルヒネは日本ではガン治療薬に認められていますが、日本では医療用麻薬は海外に比べ使用頻度が低いと言われています。

今回の研究はモルヒネの鎮痛効果と鍼灸による鎮痛効果を比較した研究です。

３００人の救急治療室をランダムに選び、ABの二グループに分けました。

グループA:急性の痛みに鍼灸治療を施術したグループ

グループB:急性の痛みにモルヒネの投与したグループ

その結果、グループAの鍼灸治療の患者のうち痛みが減少したのは92％、痛みが減少するのにかかった時間は１６分。

グループBのモルヒネを投与した患者のうち痛みが減少したのは78％、痛みが減少するのにかかった時間は28分ということでした。

この実験で鍼灸治療はモルヒネより鎮痛効果があり、効く時間もはやいということが分かりました、また、モルヒネによる副作用を考えると、鍼灸による脳内鎮痛物質のエンドルフィンのほうが安全性も高いと考えられます。