鍼灸がうつ症状を改善

専門医が学会発表 － 日刊ゲンダ

「鍼灸がうつ症状を改善する 専門医がうつ病学会で発表」という記事が、日刊ゲンダイのヘルスケアのサイトに掲載されました。

この記事では、鍼灸治療をすることで、うつ病の症状が改善されるという内容記事が書かれています。

　今までのニュースや報道で、欧米では、うつ病に鍼灸治療が効果的であるということがよく知られているのは皆様もご存知だと思います。

　鍼灸治療は自律神経に働きかけて、身体の緊張を緩める効果が大変あるといわれています。

一般的にうつ病は、抗うつ剤による治療が多いですが、体調が思うように改善しない場合もたたあります。

今回の研究では、鍼灸治療によって自律神経の症状が改善するという結果の報告でした。

「自律神経の症状は西洋医学の治療では手が届かない部分で、抗うつ薬の副作用でかえって身体症状が悪化する場合も少なくありません。抗うつ薬で心の症状が改善し、抗うつ薬を減らしていけば体の症状も軽減していく一方で、患者さんは『気持ちは楽になったけど体の調子が悪い』と訴えることが多くあります。

 

それが、今回の鍼灸を用いた研究で、抑うつ、怒り、不安といった心の症状だけでなく、自律神経の症状も改善するという結果が出たのです」

　
鍼灸治療のメカニズムはまだまだ解明されていない部分が多いですが、過緊張の改善や、血液循環の改善については、いくつかの研究結果で明らかになってきています。

うつ病は、こころの緊張状態が継続するのと同時に、体も緊張状態になってしまします。

鍼灸治療をすることで、その緊張が緩和し、心も特に脳がリラックしでき、同時に体も「ゆるむ」ということを覚えるのではないか推測されます。

この記事では、鍼灸治療によってストレスホルモンが減る、というお話も下記のように少し紹介されています。

 

　
この記事の最後にもかかれていたようですが「ゆくゆくは、精神科と鍼灸師とで手を組んで集学的なうつ病治療を行うことも考えている」とのことです。

 

　実際に鍼灸師として、うつ病や精神衰弱患者様を多く診てきましたが、鍼灸をすることによって、不定愁訴の改善やストレスによって閉ざされている心が解放されることが多くあります。

それは鍼灸の施術だけではなく、人としての暖かい励ましや話を傾聴する”治療の場”ということもうつ病の改善に必要不可欠なことだと思っています。

うつ病は、大きな社会問題です。西洋、東洋医学を問わず、苦しんでおられる方に少しでも役に立つような医療体制が確立されることを願っております。