肩峰下インピンジメント症候群の治療に鍼灸がステロイド投与と同等の効果!
2017/07/30
肩の痛みでインピンジメント症候群というものがあります。症状は、肩を挙げる際に痛みや引っかかる感覚があり、ある角度以上に腕を挙げると痛みが強烈に出てきます。原因は肩版の損傷で、一般的には四十肩・五十肩とも言われる肩の疾患です。
悪化するとこわばりや筋力の低下を伴って夜間痛を引き起こすこともあるので筋トレは必要です。治らない時には手術も余儀なくされます。
治療方法は、痛みが強い場合には痛みを感じる動作をしないように腕を固定し安静にします。
その他温熱療法をはじめ、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤などの服薬や鎮痛効果のある塗り薬や貼り薬などがあります。
また、ヒアルロン酸や副腎皮質ステロイド薬の局所注射を行うこともありますが、ステロイド注射は炎症を抑える効果を期待できますが副作用が出る可能性があるので注意が必要です。
現在のところステロイド注射もしくはリハビリが主な治療法ですが、鍼灸がステロイド注射と同等の効果があるというスウェーデンの研究をご紹介します。
肩のインピンジメントの患者117名を2つのグループに分け研究を行いました。
グループ1:ステロイド(副腎皮質ホルモン)の注射を受ける
グループ2:合計10回の鍼灸の治療と家でのエクササイズ(リハビリ)を組みわせた治療を受ける
肩の痛みと肩の機能をスケールで、治療前、5週間後、3、6、12ヶ月後に比較したところ、グループ1とグループ2の結果に特に差異はみられませんでした。
また、健康に関する生活の質にも大きな違いはありませんでした。
どちらのグループも治療前に比べ、治療後は大きな改善が見られました。
このことから、ステロイド注射も鍼灸とエクササイズの組み合わせも、どちらもの肩のインピンジメント患者の肩の機能を改善させる、と結論づけられました。
副作用がないことを考えると鍼灸の治療が安全だと考えられます。
國安鍼灸整骨院
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