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吸い玉(カッピング)療法って知っていますか?

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吸い玉(カッピング)療法って知っていますか?

吸い玉(カッピング)療法って知っていますか?

力士やレスラーなどの体についている丸い瘢痕を見て「あれは何だろう?」と疑問に思われた方々も多いでしょう。

近年では多くのスポーツの中継でも吸い玉の治療跡を目にすることが増えて来ていますが、吸い玉やカッピングとはどのような効果があるのでしょうか?

簡単に言うと、体の奥にできた疲労物質を東洋医学では瘀血(おけつ)を表面に引き出して、血流によってそれらの老廃物質の排出を促す療法です。

 実際には、ガラス玉に空気を燃焼させて真空状態にして、そのまま皮膚に置くことによって玉の中が陰圧になり体の奥にある瘀血を皮膚の下まで引き上げ血流やリンパによって体外に排泄する作用があります。それと同時に皮膚や筋肉からの刺激を脳に使え、新陳代謝や自律神経整え、体質改善につとめる作用があります。

吸い玉治療でカップを外した後に皮膚が赤くなっていることが多いので、その印を見て驚かカッピングは民間療法の一種であり、吸い玉療法という別名でも知られています。身体の外側から施術して筋肉や血液を刺激することで、心身の不調改善など鍼灸と似たような効果が期待できるのが特徴です。

カッピングの歴史

カッピングは長い歴史を誇る療法として知られており、紀元前100年頃に中国で作られた書物には、カッピングを意味する言葉が記載されていたようです。

また、ギリシャやエジプトでも、動物の角や陶器・青銅などを用いて施術されていたという説があります。

日本には6世紀頃伝わった説があり、江戸や明治といった近代から盛んにおこなわれてきました。中国医学では中医鍼灸科や推拿科における治療法として、現在に受け継がれています。

カッピングの施術内容

カッピングは吸い玉療法という別名のとおり、背中などの患部にカップを載せ、カップ内を一時的な真空状態にしたあとにカップを外す、という手順で施術するのが特徴です。

真空状態にする方法としては火や香を使用するものと専用器具を用いるものがあり、いずれも皮膚を吸引することで患部をうっ血状態にし、体内の血液や汚れに刺激を与えます。

うっ血状態にするため、施術後はカップの形がくっきりと皮膚に残るのが特徴です。ただし、この跡は数日で消えるので、とくに心配する必要はありません。

跡が数日残る方も多いですが、それは吸い玉で治療した証であり、体の自然な反応なのです。

では、なぜそのような反応が現れるのか?

皮膚には外界から体内をまもる保護作用、体温を調整する働き、不要なものを排泄する役目などがあります。この皮膚にカップを吸いつけ、二酸化炭素を強制的に体外に排出して新鮮な酸素を取り込みやすい状態をつくるのが、吸い玉療法の第1の作用と言われています。

吸い玉をすると普通は皮膚に赤黒い色が現れますが、これは皮膚表面の近くに集められた赤血球の色です。

実際には、赤血球だけでなく、他の血液成分や血管、細胞、細胞間にあるものなどが膨らみ、皮膚表面まで引っ張り出します。
その結果、カップを外すと一時的に膨らんだ血管内に血流が甦り、以前に増して盛んな流れをつくります。
 これが血流改善をはじめとした細胞の活性化につながるわけです。これが第2の作用です。
新たな血液の循環は、新鮮な酸素と栄養素を運び込み、不要な炭酸ガスや老廃物を回収してくれます。この結果、体内の環境が良くなってきます。

カッピングは民間療法の一種であり、吸い玉療法という別名でも知られています。身体の外側から施術して筋肉や血液を刺激することで、心身の不調改善など鍼灸と似たような効果が期待できるのが特徴ですが鍼灸併用して施術を行うとより効果的です。

吸い玉、カッピングの有効性

1. 血行を促進させる

カッピングをすることによる最大の効果として、血行促進効果が期待できます。カップ内が真空状態になるため、外側より空気圧が下がり、カップをあてたところが引っ張られます。この作用で、局所の血管を拡張させ、血行促進を図っているのが特徴です。血流をよくすれば老廃物の流れも改善し、血液やじゅうぶんな栄養が身体中に行き渡るでしょう。

2. 睡眠の質がアップ

カッピングにより、睡眠の質を上げる効果も期待できるでしょう。カッピングで血行をよくすることにより、心身の緊張をときほぐし、自律神経支配の交感神経と副交感神経の切り替え機能の復活が見込めるからです。

身体機能を24時間コントロールする自律神経には交感神経と副交感神経があり、睡眠時は身体を休ませる副交感神経の作用が強くなります。副交感神経を働かせてリラックスさせれば、休息や睡眠の質を高める効果も期待できます。

3. 全身の疲れを緩和させる

カッピングの血行促進機能は温泉入浴と同じように、疲労回復にも効果があるといわれています。血液の流れがよくなることで、疲労物質の代謝も進み、全身の疲労が抜けやすくなるからです。

疲労時のだるさや重たい感じがすっきりとリセットされるため、身体が軽くなるだけでなく、心地よさを感じ取れるようになります。

4. 首・肩など重点的にアプローチすることも可能

カッピングはピンポイントでの施術ができるため、首や肩などのこりへ重点的な対策をとることも可能です。

首や肩こりの原因のひとつに血行不良がありますが、カッピングの血行促進によるこりの緩和は大いに期待できます。

また、凝りや緊張部位を狙い撃ちで施術するだけでなく、筋肉同士の癒着をはがす「筋膜リリース」のような効果も見込めます。

5. ストレス解消につながる

カッピングによる血行促進や疲労物質の排出効果は、施術後にスッキリ感を感じることができます。血行促進により自律神経の作用を正常化することも可能なので、同じく血行促進効果がある入浴後や岩盤浴上がりと同様にリフレッシュできるでしょう。そのため、カッピングは心身のストレス解消にもおすすめです。

6. デトックスやダイエットにも

カッピングは血行改善が見込めることから、デトックスやダイエットにも効果があるといわれています。血液とともにリンパの流れにも影響を与えるカッピングは、新陳代謝のアップが期待できるからです。代謝が上がることで脂肪の燃焼も誘発し、ダイエットしやすい身体づくりを促進します。

また、カッピングは内蔵の機能アップも期待でき、悪玉コレステロールや乳酸などの毒素の排出にも効果ありと考える鍼灸師もいるようです。

7. むくみ解消

カッピングの新陳代謝を上げる機能は、身体のむくみ解消にもつながるといわれています。

立ち仕事でもデスクワークでも、同じ姿勢を長時間とっていると下半身の血行が悪くなり、むくみの原因になりかねません。その点、カッピングで血行を改善すれば、むくみ改善に加え、有効な冷え性対策としても期待できます。

また、血行促進が内臓の働きを高めると水分や老廃物が排出しやすくなり、この点もむくみ解消にひと役買っているようです。

8. 便秘などの改善

全身に刺激を与えるカッピングは、腸にも適度な刺激となることで便秘改善の効果も期待できます。仰向けの状態で腹部にカッピングすれば、腸に刺激が伝わって腸内運動を促すことが可能です。

カッピングは便秘薬と違い、急激な変化をおよぼすことがないので、服薬による急激な体調変化が苦手な人にもよい治療法だといえます。

デメリットではありませんが、カッピングを施術してから数日は痕が残ってしまうことを覚えておきましょう。痕は3~10日くらいで消えるといわれていますが、さらに時間がかかる場合もあります。

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