うつ症状には鍼灸が効果的!
新型コロナ感染以来、うつ病やうつ症状の方の鍼灸治療を希望される患者様が増えてきていいます。
鍼灸治療がうつ病に対してどのように働くか、そのメカニズムのエビデンスはまだ完全に解明されていませんが、いくつかの考察がありそのメカニズムが存在します。
1.神経調整とストレス軽減
鍼灸療法は、ツボに鍼灸刺激を与えることによって神経系の調整とストレス軽減に効果的であるとされています。 うつ病は神経伝達物質関連のバランスや神経回路に異常をきたしていると考えられており、鍼灸がこれらの調整をする効果があり、特に脳へ働きかけがありストレスを軽減させる効果があります。
2.内分泌系の調整
鍼灸療法は内分泌系で特にホルモンの分泌を調整する作用があると考えられています。 ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを軽減し、セロトニンやドーパミンといった幸福感を感じるホルモンの分泌が促進されるということはある程度証明されています。
3.炎症の軽減
うつ病の一部の症状は炎症性サイトカインなどの免疫反応に関与する物質の過剰な放出に関連しているとされています。その炎症病状を緩和する可能性はあります。
4.血流の改善
鍼灸は血流を改善することはよく知られており、血流が良くなると十分な酸素と栄養分を脳に供給することは、脳の健康にとって症状が軽減することが重要であり、うつ病の改善に大きな可能性があります。
5.自己治癒能力の活性化
鍼灸療法は体の自己治癒力を活性化する作用もあり、体内のエネルギーフローを調整し、自然治癒力を高め、身体全体のバランスを取り戻すことが、うつ病の症状を軽減するために役立つとされています。
これらのメカニズムは、鍼灸療法がうつ病の症状を軽減する可能性がある理由を示唆しています。
現在もうつ病に対する研究が進んでいる中で、鍼灸療法の具体的なメカニズムや効果の詳細は今後の研究に期待されています。
研究の中では、鍼灸によるツボ刺激がセロトニンやノルアドレナリンの放出を増加させる作用を持つことが示唆されています。これにより、鍼灸がうつ病における神経伝達物質のバランスを正常化し、うつ症状の緩和に大変な可能性があります。
もう一つは鍼灸の効果として一番成果が高いのが、自律神経系に働きかけることです。
自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを改善する効果が大変役にたちます。
うつ病では自律神経の乱れがみられることがあり、交感神経の過剰な興奮や副交感神経のバランスが崩れていることが問題の一つです。
また、鍼灸は慢性的なストレスを軽減する効果があるとされています。うつ病ではストレスが症状の悪化に関与していることが知られており、鍼灸がストレス応答の緩和に寄与することでうつ病の症状を軽減する可能性があります。
東洋医学は身体全体を診ながら治療をしていくこともあり、内臓の変調、自律神経の調整、ストレスからくる心労など多くの原因となる症状を触診等で情報を収集して、人間本来必要な、『食べる』『動く』『寝る』などを保証できるような治療を行います。
それができてばあとは自然治癒力が高まり、うつ症状も改善していきます。
大切なことは信じて、治療を続けることです。
辛い症状を改善して、昔のような楽しい生活を送れるようになりたいですよね。