「疲れ癒やして」 接骨師が施術 スペース開設
東京新聞 平成23年4月1日
東日本大震災の被災者の避難所になっている東京武道館(足立区綾瀬)に三十一日、接骨師らがマッサージなどをする施術スペースを開設した。初日は約三十人が利用、長期化する避難生活の疲れを癒やした。
区が二十八~三十日に実施した避難者への要望聞き取り調査で、避難者の疲労が濃くなってきたことが分かり、ボランティアを申し出ていた都柔道接骨師会に依頼した。武道館の共用スペースに施術ベッド二台を置き、午前九時~午後五時、接骨師らが常駐する。
福島県いわき市から避難してきた会社員、四家明さん(36)は、武道館での避難生活十二日に及び、肩と腰に強いこりを感じて施術スペースを訪れた。体を温めながら一時間ほどマッサージ。「避難生活はなかなかリラックスできないけど、マッサージで体がすごく楽になりました」とうれしそうだった。
足立区で接骨院を開業している清水哲也さん(46)は「避難者の方は緊張しているのか、とてもこりが強い。少しでも生活が楽になるように利用してもらいたい」と話していた。 (小野沢健太)