鍼灸とは?
2024/02/06
世界的に都市化が進み、ストレス、アレルギー、慢性疲労など、今までにはなかった先進国特有のトラブルや生活習慣病が多くなってきました。
薬物投与や外科治療での療法で西洋医学では治せない、病気ではないけれど「何となく不調」。そんな症状を訴える人々が、両若男女子、幅広い層で増加しています。
慢性疲労社会のなかで、古くからの医療が見直され始めていますがTVやニュースなどで取りあげられています。なかでも東洋医学の「鍼灸(しんきゅう)」は世界中で注目され、「鍼灸」のメカニズムも大学での研究や医療機関でも各国で進められ報告されてきています。
鍼灸は身体全体を診る医学
東洋医学は、身体をひとつの小宇宙としてとらえ、そのバランスが崩れたときに「病」が発症すると考える医学です。東洋医学は心と身体に両面からとらえ特に内臓機能のバランスを重んじてバランをコントロールする治療です。
鍼灸はその東洋医学の治療法の一つで、身体の変化を手で触れながら触診で観察して状態を把握し、鍼や灸を施すことで身体のバランスを整えて恒常性保持機能(自分で治ろうとする機能)を引きだして機能回復をはかる治療法です。
近年、高齢化、生活習慣病の増加などにより、「病気になる前の未病治の早い時点で細かな身体情報を基に病気の予防や治療を行うようにという考え方が広まる中、世界各国の医療関係者や世界保健機関のWHOなどが鍼灸に注目し、メカニズムの研究も進められ、科学的根拠のあるエビデンスを確立してきています。
鍼灸の起源は石器時代の中国からはじまり、日本に伝来したのは奈良時代というわれ、中国の僧侶が仏典とともに鍼灸の医学書を携えてやって来日きたとされています。平安から室町時代にかけて、鍼灸や漢方といった中国医学が日本社会に定着し、江戸時代に入ると、鎖国の影響もあり、鍼灸は日本の伝統医学として日本独自の進化を遂げていきます。その後、医学界に大きな影響をもたらした『解体新書』が登場し、明治になると政府の西洋化政策によって、西洋医学が主流になっていきましたが、鍼灸はその効果から、民間医療として現在にまで強く根ざしてきています
鍼 (はり)
鍼治療では、通常、直径0.12~0.18mm程度の髪の毛程度の極めて細いステンレス製の鍼を使用して、管鍼法といって円形の金属あるいは合成樹脂製の筒を用いる方法か、筒を使わない方法がありますが、どちらも殆ど痛みはありません。子供向けの小児鍼は、鍼を皮膚に接触させたり押圧させたりして治療します。
針でツボを刺激することによって“気“調整をして体をコントロールしますが、医学的には脳を刺激して体の病んでいるところを活性化するということになります。
灸 (きゅう)
灸に使うもぐさは、ヨモギの葉を乾燥させて葉の裏側の部分だけを集めたものを使用します。
灸の方法には、もぐさを直接皮膚の上に乗せて火をつける直接灸と、皮膚との間をあけて行う間接灸などがあります。間接灸は、皮膚との間に薄く切ったしょうが、にんにくなど、熱の緩衝材になるものを入れたりして熱さを和らげますので、比較的気持がよいものです。この他にも、灸頭鍼といって、鍼の先端にもぐさを置いて輻射熱を皮膚に与えて冷えを改善する方法もあります。また、灸は鍼灸師の指示に従えば、自宅でもセルフケアとして行うことができます。
いずれにしろ鍼灸は副作用もなく、あくまでも自然治癒力を高める用があるので、治療としても予防としても体に優しい治療と言えます。
新中野國安鍼灸整骨院では、エコロジーで効果の高い鍼灸治療を推進しています。
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