素朴な疑問「鍼は、なぜ効くの?」
2024/01/18
鍼灸といえば、肩コリ、腰痛、神経痛、関節痛などの辛い症状に効果があるというイメージがあるかと思います。
しかし、 一般にはあまり知られていませんが、鍼灸には血液循環を良くして、免疫細胞の増加や活性化に作用があります。 また、内臓の働きを調節する自律神経を整え、身体の持つ恒常性維持機能を高める作用があります。
特に鍼治療を受けた経験がない方にとって、鍼灸は怖い、痛い、などのイメージが先立つかもしれません。
よっぽどつらい症状や西洋医学ではどうにもならない時に知り合いに勧められて「仕方がないから鍼灸でも・・・・」という動機が多いと思います。そして、鍼灸を受けてみると気持ちがよく、つらい症状が良くなったという方も少ないと思います。
では「何故、鍼灸って効くのか?」というエビデンスについて考えてみましょう。
▼血液の流れを改善する
血液循環は、全身の細胞にエネルギー、栄養素と酸素を送り届けています。そのため、血液が完全に断たれると細胞は死んでしまいまし、血流が低下すると細胞が脆弱化して悲鳴を上げると不快な症状が現れてきます。
筋肉疲労やダメージを受けると血流が悪くなり、細胞たちが必要量の血液を得ることができないと、細胞、広い意味で臓器のパフォーマンスは低下してしまいます。
血液は、細胞にとっての大切なライフラインだということができます。
血液の量が足りないと、細胞たちは緊急事態を知らせる信号としての特に「痛み」や違和感として脳にその警告を伝えます。
そういった時に鍼灸刺激は、血管を拡げる化学物質を放出させて、血管を拡張させて血液の通りを良くします。
血管が拡張することで、血液の渋滞が解消されて、細胞に十分なエネルギーや酸素が供給されることで、痛みや違和感が消失します。
▼脳の働きを高める
脳は、神経伝達で「痛み」を受け取りますがすべてを受信するわけでもありません。刺激の中でも重要性と緊急性が高い情報を優先的に感じます。
しかし、極度の疲労や過度のストレスにより、脳の情報を処理する能力が低下すると、脳が過敏になり不必要な痛みまで感じたり、通常は痛みとして感じないものを感じたりすることがあります。
そんな脳の状態を鍼灸の刺激は、疲弊してしまった脳をリラックスさせて効率的に休ませる効果があります。
脳の血流を高め、休息を与えることで、脳の処理能力を回復させて、不必要な「痛み」を感じにくくする効果もあります。
▼快楽物質を出させる。
いわゆる”ツボ”に鍼灸の刺激を与えるとエンドルフィン、セロトニン、メラトニンなどの化学物質が放出されます。
それらのホルモン物質は、痛みを抑える鎮痛効果とともに脳に対して快楽物質として働きます。
疲労している脳細胞にとって、鍼灸の刺激は人間が元々持っているホルモン分泌を盛んにします。
▼痛みを楽にする
痛みに関しては、末梢神経が感じ取り、脊髄を通して脳まで伝達され脳が痛みを感じています。
鎮痛物質をはじめ、痛みへのコントロール回路が作動して痛みを和らげる作用があります。
▼痛みの伝達を抑える。
前述の通り、痛みの刺激は、末梢神経を伝わり、脊髄を通って脳に伝わって知覚されます。
鍼の刺激が、脊髄にあって痛みの情報伝達の中継をするT細胞を抑制します。
すると、脊髄から脳へ伝わる痛みが弱めたり、痛みを感じる前に脳に伝達する経路でブロックしたりするゲートコントロールという鎮痛作用も証明されています。
▼免疫力を上げる。
鍼灸で最も有難いのは免疫力を高める作用です。免疫力疾患や感染症にかかりにくくすることは新型コロナ感染でも経験したように免疫力を高めることは人類のとっての課題だと言えます。
血液中の白血球は、人間の身体を守る軍隊のようなもので、免疫力は白血球の強さということが基本です。
鍼灸は、体内に入ると異物とみなされるので白血球が出動して、活性化する作用がありますので、鍼灸の刺激によって定期的に白血球の訓練を行うことで、免疫力が上がるということです。
鍼灸は、自然治癒力を高める作用があり、西洋医学の対処療法とは違います。
もっと東洋医学の鍼灸の普及で病気にならない予防を心掛ければ、もっとより楽しい社会になりますし、今問題の医療費の削減にも繋がります。
新中野國安鍼灸整骨院では鍼灸治療の推進をしております。
お気軽にどんな些細なお悩みでもご相談下さい。