「鍼灸は何々によく効く」という話しはよく聞くことがあります。

しかし、この「なぜ効くのか」を考えることは「科学的根拠にもとづく医療」という意味で用いられるEBM（エビデンス）を確立することが必要です。

現在、多くの医療研究機関で鍼灸治療が「なぜ効くのか」を科学的に解明する研究が進んでいます。

脳神経学での研究は「鍼灸刺激によって脳がどのような反応を示すか」です。
研究方法は、鍼を経穴に打ち、その時の脳をMRIで撮影していくというものです。その反応は脳幹に近い二次感覚野に多くあらわれており、これによって「ツボへの刺激とは、実は脳への刺激である」という、鍼治療の基礎領域が科学的に立証されつつあります。

また、ツボによっては痛みのコントロールに関連するといわれている視床下部が反応していることも明らかになってきました。

科学的に見ても、鍼灸治療は脳をコントロールして、病気をよくしていく方向へと導いています。