株式会社 千乃

【鍼灸研究最前線:磁石による耳介療法】

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【鍼灸研究最前線:磁石による耳介療法】

【鍼灸研究最前線:磁石による耳介療法】

2025年1月15日『メディカルダイアローグ(Medical Dialogues)』

「糖尿病の『壊疽(Gangrene:ガングリーン)』における耳介マグネット・セラピー:症例報告でわかったこと」

 アメリカ・メリーランド州のユー・チェン(Yu Chen)先生の症例報告です。ユー・チェン(Yu Chen)先生は1965年に北京・首都医科大学(Capital Medical University)を卒業され、1989年からアメリカ・メリーランド州で「免許鍼師」を取得して開業されています。2007年に『ヴォイス・オブ・メディスン:中医学と西洋医学の統合』を出版されています。

 得意な疾患は、耳への磁石療法のようで、YouTubeでも動画があります。

「ドクター・ユー・チェンとマグネティック・セラピー・アキュパンクチャー」

 2024年12月23日に発表された症例報告です。患者さんのかかとの壊死の写真と、治癒後の写真が印象的です。

2024年12月23日『症例報告ジャーナル』

「糖尿病患者の血糖値を下げ、壊疽の治癒を促進するために耳介磁気療法を適用する:症例報告」

にわかに信じがたいほどの効果ですが、22年前の2002年にもユー・チェン先生は『アメリカ中医学雑誌(American Journal of Chinese Medicine)』に「糖尿病を助ける耳のマグネット」という論文を書かれており、研究する価値は感じました。

2002年 ユー・チェン

「糖尿病を助ける耳のマグネット」」

 

耳を刺激する際に、刺激方法は一つの問題です。わたしは「毫鍼(ごうしん)」で旋撚をすることが多いです。

刺さる円皮鍼も効果はありますが、寝ている最中に、寝返りすると痛みで目が覚めたりします。また、糖尿病の方の場合、感染症がどうしても気になります。マグネットによる刺激が有効なら、糖尿病などリスクのかる方には使える技術だと感じました。

 

耳針(じしん、耳ツボ鍼療法)は、耳の特定のツボに針を刺すことで体全体の調子を整えるとされる東洋医学的な治療法です。中国の伝統医学(中医学)に基づくもので、近年ではフランスや日本をはじめ、世界中でも補完医療として利用されています。

 

耳針の効果・目的とされるもの

以下のような症状に対して効果があるとされています:

1. 痛みの緩和

頭痛、腰痛、肩こり、関節痛などの慢性疼痛に対して、耳のツボを刺激することで鎮痛効果が期待されます。

2. 自律神経の調整

不眠、イライラ、うつ、不安感、ストレスなどに対して、耳のツボが自律神経のバランスを整えるとされます。

3. 食欲抑制・ダイエット

胃や満腹中枢に関係する耳のツボを刺激することで、過食を防ぎダイエットを助けるとする報告があります。

4. 禁煙サポート

ニコチン依存症の緩和、禁断症状の軽減を目的として、禁煙治療の補助に使われることがあります。

5. 月経や更年期の不調

ホルモンバランスを整えるとされるツボへの刺激により、月経痛、更年期障害などへの効果が期待されます。

 

有効性についての科学的根拠

耳針は広く使用されているものの、その科学的根拠(エビデンス)は限定的です。ただし、以下のような研究があります。

一部のランダム化比較試験(RCT)では、耳針が禁煙や体重減少に有意な効果を示したとされるものもあります。

WHO(世界保健機関)は、耳鍼療法を「代替医療の一つ」と認めつつも、医学的治療の補完として扱うことを推奨しています。

プラセボ効果や施術者との信頼関係も効果に影響するため、「体質に合えば効く」と感じる人が一定数いることは事実です。

 

安全性と注意点

通常の鍼治療と比べてリスクは低いとされますが、感染や痛み、出血の可能性もあります。

医療機関や経験ある施術者に施術してもらうことが大切です。

妊娠中の方や持病のある方は、医師と相談の上で利用してください。

 

耳針は、補完代替医療として一定の支持を受けており、痛みの緩和や自律神経の調整、ダイエット・禁煙支援などに利用されています。ただし、科学的根拠は限定的であるため、あくまで「補助療法」として使うのが適切です。効果を過度に期待せず、自分の体と相談しながら利用することが大切です。

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