【筋骨格系疾患:むちうち損傷(Whiplash Injury)と「頭半棘筋】
「むち打ち損傷患者におけるマイオフェーシャル筋・筋膜所見の明確なパターン」
以下、引用。
「むち打ち症患者のうち40名(85.1%)に『頭半棘筋(Semispinalis capitis)』に陽性トリガーポイントが認められた。むち打ち症患者は、いずれの対照群よりも頭半棘筋における陽性トリガーポイントの有病率が有意に高かった。」
以上、引用終わり。
2000年にイタリアの研究者アントニオ・チェザラーニ(Antonio Cesarani)が書いた文献の邦訳を読んで感動しました。
↓
『むち打ち損傷―診断と治療』(第1版)
A. チェザラーニ
シュプリンガー・フェアラーク東京 (2000/12)
※「針治療は、頚から起こるめまいの治療として、根拠のある確実な効果的な手段と考えられている。なぜなら針治療は、よく知られた生理学的、病理学的基盤に立脚しているからである」
※「むちうちと一般的な頚部由来の平衡障害、例えば頚椎症による項筋の疼痛をともなう異常収縮などがあるものには、鍼治療に最も良く反応する」
↑
この文献の211ページから220ページには「針治療と神経反射学」というブルーノ・ファットーリが書いた論文が掲載されています。しかし、第2版以降、削除されてしまいました。
このイタリア・ピサ大学のファットーリ先生は、1996年にも「むちうち損傷後の平衡障害への鍼治療」という研究を発表されて、そこでも天柱(BL10)・風池(GB20)の鍼を使っています。
↓
1996年「むちうち損傷後の平衡障害への鍼治療」
イタリア・ピサ大学のファットーリ先生は、2004年12月に『国際耳鳴ジャーナル』へ「むちうち損傷の鍼治療」を発表しました。このファットーリさんの研究では、鍼灸は初回の効果は著明ですが、初回以降の効果の漸減が観察され、週に3回の鍼治療をすることで、効果の漸減を防ぐ事ができると論じています。
↓
2004年「むちうち損傷への鍼治療」
もちろん、頭半棘筋以外も、頭板状筋、頚板状筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、小菱形筋、大菱形筋、後頭下筋群のすべてを触診する必要があります。
頭半棘筋は、停止部である上項線と下項線の間は、細かく触ります。わたしは患者さんがベッドに伏臥位なら、施術者が座って第2頚椎棘突起の上の陥凹部から外の「天柱」の頭半棘筋の部分に母指をひっかける形で、「外から内」のベクトルで指を沈め、抵抗感があるところで頭半棘筋を「前から後」のベクトルで母指を動かして触診することを初心者に推奨しています。奇穴の「百労」穴あたりまの下まで触診すると、圧痛・硬結がみつかることが多いです。
または、棘突起の外方5分の「頚夾脊(けいきょうせき)」に母指を置き、沈めて、抵抗感のあるところで「内→外」に母指を動かすと、圧痛・硬結がみつかることが多いです。天柱より下の頭半棘筋には、圧痛・硬結・反応が多く、触診の工夫が必要となります。
自分も鍼灸の臨床を40数年しており、多くの“むちうち損傷”を治療してきました。
その経験と結果ではとても“むちうち損傷“には効果はありました。
肉体的、精神的にダメージを受ける“むちうち損傷“でお悩みの方は新中野國安鍼灸整骨院にご相談下さい。


