”風池のツボ”
わたしが40数年前にに教科書で覚えた風池の位置は、「乳様突起下端と瘂門穴との中間」であり、非常に取穴しやすいです。
現在のWHOの教科書の取穴は、胸鎖乳突筋と僧帽筋の間の陥凹部であり、これはWHOの「WHO STANDARD ACUPUNCTURE POINT LOCATIONS」の風池の図をみても、とても「広い」です。
『鍼灸大成』では「风池:耳后颞颥后,脑空下,发际陷中,按之引于耳中」であり、非常にあいまいな書き方です。
第2頚椎棘突起(軸椎)の上際の瘂門(あもん)の取穴と、乳様突起下際という解剖学的ランドマークの取り方という議論の余地の無い取穴に、わたしがこだわっていたのは、1990年代に受けた教育が原因のようです。
「胸鎖乳突筋と僧帽筋の間の陥凹」という現在のWHOの風池の取り方に違和感を持ってきたのですが、もともと風池の取穴は、かなり曖昧だった印象ですね。
この風池は臨床でも多く使用されます。
「風池(ふうち)」は、東洋医学における重要なツボ(経穴)の一つで、特に風邪(ふうじゃ)を追い出す効果があるとされ、「風の出入り口」といった意味合いを持ちます。このツボは、首の後ろ、髪の生え際のくぼみに位置し、頭と首の境目、僧帽筋の外側あたりにあります。
風池の有効症状(適応症)
風池は、以下のような症状に対して有効とされています。
1. 頭痛
緊張型頭痛や偏頭痛に効果的。
特に、首や肩のこりを伴う頭痛に有効。
2. 肩こり・首のこり
僧帽筋周辺の緊張を緩和し、血行を促進。
3. 目の疲れ・眼精疲労
パソコン作業や読書による目の疲れに。
涙目、目の充血などにも。
4. 風邪の初期症状
悪寒、首筋の寒気、鼻づまりなどに。
特に風邪を引き始めたときに効果的。
5. めまい・耳鳴り
自律神経のバランスを整え、耳の症状にも働きかける。
6. 不眠・ストレス
神経の緊張をやわらげ、リラックス効果あり。
7. 自律神経の乱れ
気の流れを整えることで、自律神経失調症状の改善を補助。
セルフケアでの風池ツボの押し方
両手の親指を風池に当て、残りの指で頭を包むように支える。
親指でゆっくりと気持ちよい強さで3〜5秒押す。
ゆっくり離し、これを3〜5回繰り返す。
このツボ押しでもかなりの効果が期待できます。

