【伝統補完医療の最前線:ブラジルのWHO第3回伝統補完統合医療の世界会議(WCTCIM)】
2025年6月24日ブラジルの雑誌『ヴェジャ(veja)』
「WHO世界保健機関(OMS)の伝統医学戦略は、ブラジルで波紋をよんでいる」
2025年10月にブラジルのリオデジャネイロで、WHO主催の、第3回伝統補完統合医療の世界会議(WCTCIM:World Congress on Traditional, Complementary and Integrative Medicine)が開催されます(第1回2017年ベルリン、第2回2023年ローマ)。
ブラジル政府とブラジル保健省は2006年に鍼をはじめとする補完統合医療を「統一ヘルスシステム(SUS)」を構築し、2017年には29種類の代替医療を国家の統一ヘルスシステムに導入しました。
以下、引用。
「ブラジルで会議が開催されるのは、この分野におけるブラジルの主導的役割の拡大の結果です。2006年から施行されている「統合補完医療に関する国家政策」では、現在までに29の医療行為が認定されています。
「保健省によると、2024年には、この分野で900万件以上のサービスが統合保健システムに登録され、わずか2年で70%の増加を記録しました」
「これらの機関は、科学エビデンスマップを構築しました。」
以上、引用終わり。
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「灸の臨床効果のエビデンスマップ」
「鍼の臨床効果のエビデンスマップ」
「耳介療法アウリキュロテラピアのエビデンスマップ」
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ブラジルの伝統補完統合医療の取り組みは素晴らしいです。
以下、記事より引用。
「アフリカ、中東、東南アジア、ラテンアメリカといった、世界会議ではあまり代表されない地域からの貢献も得ることができます。これは、ほぼ常に欧米に集中している国際的な科学討論において、グローバルサウスの存在感を高めるための一つの方法です」
「特に先住民族やアフリカ起源の実践の研究において、文化に配慮した研究モデルの創出に向けた取り組みを深めることもできます。」
以上、引用終わり。
↑山元敏勝医師(医学博士)によって考案された山元式新頭鍼療法(YNSA)は、1973年に発表され、世界中14か国以上で導入されている頭皮を用いた鍼治療です。特にドイツ、アメリカ、オーストラリア、イタリア、ハンガリーなどに加え、ブラジルでは公的医療保険適用され、国費によってYamamoto Clinic(山元病院)が設置されるほど、その臨床的価値が高く評価されています。
山元式YNSAがブラジルにもたらした主な貢献
1. 国費による施設設置と導入拡大
ブラジル政府はYNSAの治療効果を認め、国費でYamamoto Clinicを設立し、無料でYNSAを提供しています。
2. 保険適用による鎮痛剤処方の削減
保険適用の導入後、鎮痛剤の処方量が11%減少したとの報告があり、薬剤コストの削減に大きく寄与しています。
3. ブラジルの研究・学術基盤強化
サンパウロ大学(UNIFESP)などでも臨床研究が行われ、頭頸部痛や慢性疼痛におけるYNSAの有効性が報告されています。SciELOにはブラジルの慢性頭頸部痛に関する効果的な介入事例も掲載されています。
山元敏勝医師はブラジル政府から表彰を受領し、
サンパウロに彼の名前を冠した国立病院が建設されたほど高い評価を受けています。
ブラジル医療費抑制へのインパクト
薬剤費の低減 — 鎮痛薬使用が顕著に減少
無料/保険診療へのアクセス向上 — 国費・公費により多くの患者が治療を受けやすく
非侵襲かつ即効性の治療 — 頭部への微細な鍼のみなので副作用が少なく、効果は早期に実感される。
これらは、慢性痛や神経障害性疼痛、後遺症治療において、西洋医学に頼らず根治・緩和を提供する手段として、医療財政の健全化に貢献していると評価されています。
これらのこともBRICS諸国のリーダーであるブラジルでの会議は、グローバルサウス諸国にとって、非常に意味があり、特に先住民伝統医学にとっては重要になると予測されます。


