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【ドイツ鍼灸最前線:ドイツ政府は片頭痛に鍼の保健を適応するかもしれない】

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【ドイツ鍼灸最前線:ドイツ政府は片頭痛に鍼の保健を適応するかもしれない】

【ドイツ鍼灸最前線:ドイツ政府は片頭痛に鍼の保健を適応するかもしれない】

2025年1月23日『ドイツ消費者団体連盟

「患者代表は片頭痛予防のための鍼治療に焦点を当てる」

「片頭痛予防における鍼治療は、発作の回数と重症度を軽減することが証明されています。」

 

『ドイツ消費者団体同盟(vzbv)』はドイツ政府の法律と命令に基づいて、消費者保護に専念する非営利団体であり、日本の内閣府の外局で「消費者生活センター」を所管する「消費者庁」と似ています。コロナ禍の2020年からはインターネット上の健康情報をファクトチェックする事業「ファクトチェック・ゲズントハイトヴェアブングという事業も行っています。

以下、引用。

 

「2025 年 1 月 16 日、連邦合同委員会 (G-BA) は、「片頭痛予防のための鍼治療」方法を評価するための患者代表からの申請を受理しました。目的は、法定健康保険(GKV)が提供するサービスのカタログに片頭痛予防のための鍼治療を含めることです。」

「有効性と忍容性の組み合わせにより、例えば薬物療法が適さない患者にとって、鍼治療は新たな選択肢となります。したがって、鍼治療は片頭痛予防に新たな視点をもたらします。」

以上、和訳引用終わり。

 

 2000年代に、ドイツではクラウディア・ウィット(Claudia M. Witt)先生が指揮をとり、「ドイツ鍼大規模臨床試験」で、数千人単位の大規模臨床試験を行い、その結果を受けて、2006年4月からドイツでは腰痛や膝痛などの痛みに対して、保険が支払われるようになりました。

 確か、この当時に『医道の日本』にクラウディア・ウィット先生のインタビューが載り、「頭痛に関しても鍼は確実に効果があったが、アスピリンやイブプロフェンなどの頭痛薬はコストが安く、鍼は効果があってもコストが高くなるので、保険会社が支払いを渋った」というニュアンスのことをおっしゃっていた記憶があります。

 2009年コクランレビュー「緊張型頭痛の鍼」では、「著者は鍼が頻繁な慢性の緊張型頭痛に対して非薬理的手段として価値があると結論している」と述べていました。

 2009年コクランレビュー「片頭痛予防のための鍼」では、「少なくとも鍼は薬物による予防よりも効果があり、副作用はほとんど無い」と結論されています。

 2016年コクランレビュー「緊張型頭痛の予防における鍼治療では、「鍼は慢性緊張型頭痛の治療に効果があることが示唆された」とされています。

 2016年コクランレビュー「鍼による反復性片頭痛の予防」では「利用可能なエビデンスは、付加的な鍼治療が、頭痛の頻度を減らすことを示唆している」と述べています。

 1991年に最初のグラクソスミスクラインが開発した「スマトリプタン(Sumatriptan=商品名イミグラン)」などのトリプタン製剤が発売されたときは、『ニューズウィーク日本版』などで「片頭痛を治療できる夢の薬」として紹介され、1993年にアメリカFDAが認可し、日本では2000年に皮下注射、2001年に経口剤が認可されました。その前後に、日本中に、それまで無かった「頭痛外来」がたくさん出来たことを記憶しています。

 そして、世界的な製薬会社があるドイツで、薬物療法が適さない患者さんの片頭痛予防に対して、鍼の保険適応をするようにドイツ政府系の消費者連盟がもとめているというのが2025年になります。

 世界各地で鍼の重要が多くなると同時に鍼の研究が進められ、エビデンスの確立されていくことは大変有意義なことだと考えます。

 

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