家庭で簡単ツボ療法
2011年7月 國安鍼灸整骨院 講演
◇ツボ療法って?
ツボ療法とは、手や指を使って体表にあるツボを圧迫する手技です。その効果は病気の予防や治療をはじめ、手で直接相手に触れることによるエネルギー(気)の交流から心身のリラックスやストレス解消にも及びます。
◇疲れ目に対するツボ療法
ヒトの情報入手において80%以上は視覚によると言われます。ITの普及により目の不調を訴える方も増えています。特に端末を長時間凝視し続けることで起こるドライアイは放っておくと角膜が傷付くなど深刻な状態にもなりかねません。また、頭痛や肩こりなどを伴うことも多いのです。1時間程度作業を続けたら休憩を設けて、ツボ療法で疲れた目をいたわりましょう。
ツボを押すときは気持ちの良い程度の力を3~5秒間持続し、3~5回繰り返し行ってください。なお、熱や血圧が高いときは行わないでください。症状が長びくときは専門医を受診してください。
◇ツボの場所と押し方
(1)攅竹(さんちく):眉毛の内端部。
(2)瞳子(どうしりょう):目尻の約1㎝外側のくぼんでいるところ。
(3)睛明(せいめい):目頭と鼻のつけ根との間のくぼんでいるところ。
→(1)~(3)は両手の人差し指の腹で左右同時に押します。
(4)合谷(ごうこく):手の甲側で、親指と人差し指の付け根の間。
→手のひら側に人差し指と中指を添え、親指の腹で手を挟むようにして押します。
◇疲れ目による肩こりなどに効くツボ
(1)天柱(てんちゅう):後頚部の髪の生え際上で、縦に走る太い筋肉の外側のくぼみ。→頭の後ろに手を回し、親指の腹で押します。
(2)肩井(けんせい):首の付け根と肩先との中間。→反対側の肩の上に指を並べ、中指の腹で押します。
天柱の押し方肩井の押し方◇疲れ目の予防
目を酷使した日はホットパックがおすすめです。タオルをお湯に浸して固く絞ったり、濡らしたタオルをビニール袋に入れて電子レンジで温めたりして蒸しタオルを作ります。そのタオルをしばらく目に当てておくと、血液やリンパの流れがよくなり、疲労が回復して目がスッキリします。また、目だけでなく、顔全体を暖めても効果的です