シェーグレン症候群の発症メカニズムを解明
免疫異常で目の組織などに炎症が起きる難病の「シェーグレン症候群」が、女性ホルモン低下に伴う特定のタンパク質の活性化によって引き起こされるのを、徳島大の林良夫教授らのチームが解明した。林教授は「このタンパク質を薬などで抑えることができれば、新たな治療法につながる可能性がある」としている。
チームは、網膜のがんに関係する「RbAp」というタンパク質の一種に着目。マウスを使った実験で、女性ホルモン濃度が低下するとRbApをつくる遺伝子が活性化し、過剰に働くとシェーグレン症候群に似た症状が出るのを確かめた。
詳しく調べると、RbApは涙腺などに細胞死を引き起こし、それが炎症反応をさらに暴走させる悪循環を生んでいた。林教授は「更年期の女性が発症しやすいメカニズムがようやく分かった」としている。(共同ニュース)