多発性硬化症(MS)の疲労を鍼治療が軽減 - アメリカ
2024/11/07
「研究によると、鍼治療はMSの疲労を軽減する効果がある可能性がある。」という記事がアメリカのニュースサイト「多発性硬化症ニューストゥデイ」に掲載されています。(Multiple Sclerosis 2024.9.27)
多発性硬化症は、脱髄(だつずい)疾患と呼ばれる自己免疫性神経疾患の一つです。
脱髄というのは脳や脊髄、視神経といった神経系の神経線維を包む「さや」(髄鞘)の部分に対する炎症のことを指します。
本来は病原体を攻撃する免疫系が自分自身の髄鞘に炎症を引き起こす疾患が多発性硬化症です。
よくみられる症状としては感覚の障害、運動や歩行の障害、視力障害などの眼の障害、めまい、排尿や排便・性機能の障害などがあります。
また、理解力の低下や、非常に疲れやすいなどの症状が起きることもあるそうです。
今回の記事では、鍼治療によって、多発性硬化症の疲労レベルが大幅に軽減することが書かれています。
そのことが書かれている一部を下記に引用いたします。
要点は次の通りです。
・鍼治療はMSの疲労に効果があるようだが、その効果をどう発揮するかは正確にはわかっていないと研究チームは指摘している。
・研究によると、鍼治療は脳内の特定のシグナル伝達化学物質の放出や免疫機能など、MSに関係するさまざまな生理学的プロセスを調整できる可能性があるという。
・「しかし、これらの効果の根底にある正確なメカニズムの多くはまだ調査中であり、鍼治療がどのように治療効果を発揮するかを完全に理解するには継続的な研究が不可欠であることを認識することが重要です」と科学者らは記している
この研究も確かなメカニズムは分かりませんが、鍼灸によってこれらの症状の改善があるこが可能性があれば助かる人々がいるということです。
今後、またこのような研究が増えることを期待しています。