東洋医学の鍼灸に関する海外ニュース
2024/08/20
最近の鍼灸や東洋医学に関する海外ニュースとして、いくつか注目すべき動向があります。
2024年10月、ロンドンで「国際鍼灸学術会議」が開催される予定です。この会議は、中国および西洋の鍼灸の専門家や学者が集まり、最新の研究や臨床応用について議論する場となります。このイベントは、鍼灸の新技術やその臨床応用の促進を目的としています。
伝統医学のグローバル化
中国香港で開催された「一帯一路伝統医学連盟」のフォーラムでは、伝統医学の国際化と現代化について議論が行われました。新たに設立された「国際伝統医学研究イノベーションラボ」は、グローバルな研究協力を深化させ、伝統医学の現代化とその病気予防や治療における応用を推進することを目的としています。
米国での鍼灸保険適用の維持
カリフォルニア州では、低所得者向けの公的医療プログラム「メディカル」における鍼灸治療の適用が、2024-2025年度の予算削減から免れました。これは、鍼灸が包括的な医療ケアの重要な一部であることを支持する声が高まり、政策変更に至った結果です。
これらの動向は、鍼灸や東洋医学が国際的にますます注目され、その応用範囲が広がっていることを示しています。
海外における鍼灸の新たな理論やエビデンスの確立
海外において、鍼灸に関する新たな理論やエビデンスの確立に関するニュースがいくつか報告されています。
新たな鍼灸理論の発展
最近の学術会議や研究で、鍼灸が痛み管理や慢性疾患の治療においてどのように機能するかを解明する新しい理論が提唱されています。特に、鍼灸が神経系に及ぼす影響や、炎症反応を調節するメカニズムについての研究が進行中です。これにより、鍼灸が単なる伝統的療法に留まらず、現代医学と融合し得る科学的基盤が強化されつつあります
。
鍼灸の科学的エビデンスの拡充
2022年に発表された「アメリカ医師会雑誌」(JAMA)の研究レターによると、補完代替医療(CHA)の一環として鍼灸がますます利用されるようになっており、これは特に痛みの管理や慢性疾患の治療において有効であるというエビデンスが増えているためです。これらの研究は、電話や対面インタビューによって収集されたデータを基に行われ、鍼灸の有効性が統計的に裏付けられていることを示しています。
これらの進展により、鍼灸は単なる伝統的療法から、エビデンスに基づく医療の一部として再評価されつつあります。これに伴い、鍼灸の理論的枠組みも現代医学の文脈において再構築されつつあります。
これらの研究結果は、鍼灸の効果が科学的に証明されつつあることを示しており、今後の臨床応用や医療現場での利用拡大に寄与することが期待されています。