外傷性脳損傷とPTSDの睡眠は鍼灸で改善 - アメリカ
2024/03/29
外傷性脳損傷とPTSD(心的外傷後ストレス障害)の患者が鍼灸治療を受けると睡眠が改善する、という記事がアメリカの医療系出版社のサイトに掲載されています。(Healio ヒーリオ)
これは、退役軍人を集めて行われた臨床試験の結果が専門誌に発表されたのを解説している記事です。
退役軍人には、持続性睡眠障害とPTSDを抱える人が多いそうです。
睡眠障害というのは、自律神経が高ぶっている状態と考えられるので、そのような生理学的状態を鎮めて睡眠を改善できるかどうかを調べたというわけですね。
研究者らは、睡眠障害のある60人の退役軍人をグループ分けして、本物とニセの鍼治療を行い、ピッツバーグ睡眠指数と呼ばれるスコアで比べています。
この値を調べるために、参加者はリストアクチグラフィモニターという装置を手首に着けて睡眠中もずっと調べ続けたそうです。
アトランタ医療センターのウェイ・フアン博士とエモリー大学医学部の研究者らがまとめた英訳解説を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆ 「鍼治療に関連する生理的変化は複雑であるが、多くに共通する自律神経系に対する鍼治療の効果は好ましい結果が現れている」と記している。
鍼治療は、重いPTSDでも軽いPTSDでも、状態に関係なく有効だったそうです。
そして、鍼治療は、ホリスティックなアプローチにより、副作用なしで患者を治療できる潜在的な可能性のある治療法だとまとめています。