寒くなると”ぎっくり腰”が多発
2023/11/28
寒くなると”ぎっくり腰”が多発
今年は11月中旬まで暖かい日が続き、そして後半になると急に寒さが厳しくなり体もついて行かなくなります。 特に年齢を重ねてくると、急な寒さは体調を壊してしまいがちです。 急に寒くなると来院される患者様で多くみられるのは”ぎっくり腰”です。 この”ぎっくり腰”というのは総称で医学的にはいわゆる急性腰痛のことを”ぎっくり腰”と言っています。 しかし、この急性の腰痛も痛みの原因が異なり、一般にいう腰痛は筋肉性が原因となる筋・筋膜性腰痛です。それ以外の腰痛も靭帯を痛めたり、腰椎の関節であったり、よく耳にする椎間板ヘルニア、骨が原因として起こるすべり症、分離症などで起こる痛みとそれぞれ原因も違いますし、治り方も違ってきます。 特に多い”筋・筋膜性腰痛”はだいたい1週間から10日ぐらいで痛みはとれてきますが、放置しているよりも積極的に治療をしたほうが、痛みがよくなる期間短くなりますし、筋肉についた傷の回復も早くなります。 この腰痛には鍼灸治療が大変効果的です。 寒くなりはじめると、まずは足から冷えて、そして体中や皮膚や筋肉が熱を逃さないように縮めた状態が続きます。 そして首から踵まで、例えるとギターの弦のように全体が緊張をした状態になってしまったところに急に体を曲げたり、くしゃみをしたり、物を持ち上がた状態で、いわゆる弦を弾いたようなテンションがかかるとギターの弦が切れてしまうようになり、人体で言えば筋肉の繊維がダメージを受けて傷がついてしまいます。 それが原因で、「魔女の一撃!」と言われるように魔法にかかってしまったぐらい激痛で動けなくなってしまうのがこの急性腰痛です。 この筋・筋膜性腰痛は鍼灸師であれば「2~3日で痛みが治る!」と言える腰痛です。 しかし、その他の靭帯、椎間板、骨などが原因で起こる腰痛はそうはいきません。 これらのものは痛みが起こるまでにそれなりにダメージを受けていたことが多く、鍼灸でも十分な効果はありますが、しかし、組織が再生されるまでには時間を要します。 いずれにしても積極的な鍼灸治療とその回復期に必要なことをすれば治りはやくなるのは間違いないです。 この寒い時期は腰を痛めやすい時期です。普段から「腰がおもいな~」と思ったらギターでペグを緩めるように鍼灸で筋肉を緩めておくと”ぎっくり腰”になる確率はとても少なくなります。 また腰痛はストレスによることも原因の一つです。ストレスを解消にも鍼灸は役立ちます。 大切なことは予防としての運動や予防鍼灸がこの時期必要だということです。