足底筋膜炎での鍼治療を検討する時期 - アメリカ
2023/01/12
「足底筋膜炎の鍼治療を検討する時期」という記事が、アメリカのヘルスケア メディアに認められている『verywellhealth』に掲載されていました。
足底筋膜炎は、足の指の付け根からかかとまでの、足の裏で体重を支えている足底筋膜の炎症を起こすことで、足の裏やかかとに痛みがでる病気です。
特にランナーや硬いスパイクを履いて行うスポーツや、偏平足や老化によるアーチの低下、長時間の立ち仕事をする人などに多発します。
足裏の足底筋のアーチ部分が、筋膜が弓の弦のようにピンと張って支えている構造ですが、特に土踏まずに負荷がかかり、筋肉を繰り返し無理に引っ張ると、微細断裂がおきて、周辺に炎症が起こりそして痛みが出現します。
また、アスリートではなくても、体重の重い肥満の人、ふくらはぎの筋肉が硬くなっている人、アーチが非常に高い人、繰り返す動きをする人や靴のサイズが合ってない場合などは、より傾向が高いということなので、身近にある症状です。
一般的な治療は、安静を心がけ、症状が落ち着くまでは、長時間立っていることや発症のきっかけとなったスポーツは一時お休みする、といった保存療法が基本的な方法となります。
この記事の内容では、鍼治療の利点と効果はまだ研究中、ということですが、足底筋膜炎の治療に有益であることを示唆する証拠があると書かれています。
「1つの医学研究のレビューでは、標準的な治療(ストレッチ、装具、強化)を受けた人々と比較して、鍼治療を受けた人々に、大幅な痛みの改善が見られた」ということです。
同じレビューには、「鍼治療をプラセボ治療と比較した時の痛みの改善が、4~8週間の比較的短期間であったため、価値ある結果」とあるそうです。
また、他の医学文献では、「鍼治療が、非ステロイド性抗炎症薬(NASAID)と組み合わせた場合、かかとの痛みを軽減し、日常機能を改善するのに役立つことがわかりました」と書かれているそうです。
従来の治療法に、鍼治療を取り入れると、より効果的なのですね。
鍼治療は、よく、痛みの治療に使われていますが、その仕組みは、皮膚(ツボ)の刺激が中枢神経系(脳)へ伝わって、鎮痛効果や抗うつ効果などを示すと推測されています。
脳内で放出された化学物質が、痛みの感覚を軽減します。
神経や脳内物質が関わっているので、手や足に鍼を刺しても、全身の治療に有益ということなのですね。
新中野國安鍼灸整骨院では、10年前から鍼灸とグラストンテクニックというアメリカ発祥の筋膜リリースの元祖であるテクニックと併用して、足底腱膜炎の治療を行っていて、鍼灸だけの治療よりも効果が上がっています。
足底腱膜炎や腱鞘炎、肉離れなどでお悩みの方はお気軽にご相談下さい。