株式会社 千乃
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鍼灸臨床の現場より

鍼灸臨床の現場より

アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療・・・明治国際医療大学 老年鍼灸医学教室 江川雅人

1.増えてきたアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は痒みを伴う湿疹が特徴的で、ほとんどの患者さんはアトピー体質です。アレルギーの元(ほこり、ダニ、牛乳など)に触れたり、食べたりすると痒い湿疹ができます。以前は子供に多く、成長と共に改善しましたが、最近では成人後も頑固な症状に悩む患者さんが増えてきました。また、マンションなどの密閉空間に増えたダニやほこりやストレス社会のせいかアトピーは増える傾向にあります。ジクジクとした湿疹が全身にできて痒くて夜も眠れずに、薬を処方されていても止まらない症状を『鍼灸で何とか』と来院される患者さんも増えてきました。

 

2.鍼灸医学とアトピー性皮膚炎
鍼灸医学には「アトピー」という考え方はありませんが、赤い湿疹や痒みを体質の変化や臓器(五臓六腑)の失調と環境からの影響として捉えます。また、長年アトピーに悩んでこられた患者さんには肩こり、便秘、顔のほてりと足の冷えなど様々な随伴症状が見られます。これら随伴症状の多くは鍼灸治療の適応症です。こうした症状を同時に治すことがアトピー性皮膚炎の治療には欠かせません。

 

3.鍼灸治療の効果
Yさんは28歳の女性。ステロイドを使っても治らないアトピーに悩まされ続けてきました。あまりの症状に心療内科に通った事もありました。鍼灸治療は週に2回から始めましたが、治療開始から痒みはだんだんと軽減し、薬や保湿剤も次第に減らすことができるようになりました。血液検査ではアレルギー体質を示す数値(IgE値、好酸球数)も下がってきました。現在も月に1回ずつの治療を続けています。私達の経験した患者さんの多くは鍼灸治療によって痒みの軽減が得られています。さらに多くの患者さんでは血液検査上でも体質の改善が示されています。

 

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